これは去年の初夏に斜頸&眼振になったときの写真です。
ローリングが酷く、ケージの中でゴロゴロ~で、あっちにぶつかりこっちにぶつかりを繰り返し、やっと止まり、そのまま眠ってしまったたるちです。
末梢性前庭障害
斜頸と眼振等の前庭障害には2種類あり、たるちのは末梢性前庭障害というものでした。
末梢性は、細菌感染(パスツレラ菌等)による内耳の異常等によるものです。
もう1種類は、中枢性でエンセファリトゾーン(微胞子原虫の一種)の寄生による小脳の炎症によるものです。
もしかして、斜頸?
ここでは、これら病気のことは詳しくは書きません。(医者ではないですからね)
病気を疑い、診察を受けたと前提して、その後の家でのお世話についてになります。
斜頸と眼振、更にローリングを発症した際の対処法などをご紹介したいと思います。
『前兆はあるのか?』ですが… 食欲が落ちます。
食べる量が減れば、うさぎ飼いさんなら先ず“うっ滞”を疑うでしょう。
しかし、落ちた時には既に眼振は出ていて、斜頸も見られると思われます。(我が家はそうでした。)
眼振が軽いと、急激な動き、体勢を変えた時にしか出ない場合もありますので、食事は普通に食べれていました。
重度になると、常に眼振が出ている状態のですので、食べられません。(人間の眩暈がずっと続く感じなのでしょう。)
上を向く等の行動も眼振には辛く、給水器での飲水は出来なくなりました。
食べれない・飲めない
うさぎにとって一番怖いのは、胃腸の動きが止まってしまうことです。
斜頸や眼振で死に至ることはないでしょう。
眼振により「食べれない・飲めない」状態が続くと、脱水を起したり餓死してしまいます。
抱っこ嫌いなたるちは、ローリングしてても逃げようと必死でしたが、こちらも生きさせなければと必死。
左手で首の後ろのタルタルした部分をしっかりつかみ、頭を固定します。 右手でお尻を支え、腿の上に仰向けに。
うさぎの足が自分のお腹に当たる様にします。
左手は離さず、しっかり頭を支えます。(たるちは、左斜頸だったので、どうしても左を向いてしまいますが)
この体勢で強制給餌を行いました。 水もシリンジで、
(うさぎが違いますが、ご勘弁を!)
前歯の横に隙間がありますので、そこからシリンジを『1/3程度、入れて押して飲ます』を何回か繰り返します。
奥まで入れすぎない様に注意をしてください。
薬を飲ますこともできない時は…
実は、たるちもシリンジが大嫌いで破壊しました。
先生に確認して、ジュースで溶いてもOKだったので、大好きなリンゴジュースで溶いて、お皿で与えてました。
苦い薬はオレンジジュースはダメですよ。苦さが増しますからね。
(またまた、うさぎが違います(;^_^A))
初代のぷーすけは、この時はギョウチュウの苦い薬でしたが、ジュースでもダメで… 少量の水で練り、乾燥パインにサンドして与えてました。
薬が効きだすと食欲は戻る
即効性のある薬ではないので、焦りは禁物です。
薬が効いてくれば、眼振が治まり(弱まり)食欲も出てきます。
ですから、眼振が治まる(弱まる)までの間、胃腸の動きを止めない様にすることが大事なのです。
当然この間、水も飲めません。お皿やカップで、口元まで持って行ってみてください。飲めればそれでOK。ダメなら、強制的にシリンジで与えなければなりませんね。
食欲が戻ってくれば、自分で食べ出しますので。 ただ、硬いものは嫌がりました。
自分で食べ出せば、強制給餌は必要ありません。硬いものを食べたがらないので、ペレットをシリンジに入れるよりも若干硬めにふやかしました。
牧草もソフトチモシーに。柔らかい部分を選んで食べていましたよ。
ケージ内の怪我に気を付けて
眼振が重度だと、ローリングをしてしまいます。
狭いケージの中で転がる訳ですから、直ぐにぶつかります。
危険なものは全て外します。トイレもフィーダーも、ぶつかって怪我しそうなものは全て。
木製のスノコを外し、ペットシートを敷き、その上にもけもけマット(マイクロファイバーマット)を。
側面は、軟らかい小さな座布団やクッション、フリースを折りたたんだもの等で囲います。
それでもたるちは、ケージの隙間に爪を引っ掛けてしまい、足の甲の部分を骨折していました。 (眼振の闘病中に、骨折は何とかなったみたいです。)
お家によってケージは異なりますので、一番安全な方法を見つけてくださいね。
眼振も、時々まだ出ます。大暴れをした後とかね。
少しじっとしていると治まるので、薬も休止中です。
続くようなら、再診で薬も再開となるでしょう。